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佐藤健寿×古平正義×タカノ綾 『奇界』を語る!

Info | 2010.03.13

佐藤健寿さんの『奇界遺産展』が人気で急遽開催されたというトークイベント
『奇界を語る』に行ってきました。
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©KAZUMASA KITAJIMA

「父が『ムー』を読んでいて、私も昔からそういう(奇妙な世界の)ことしか考えてないし、今もそういうことしか考えてない」と、自己紹介から正真正銘「奇界好き」であることを会場中に知らしめる、タカノ綾さん(Kaikaikiki:写真右)。佐藤さんのサイト「x51」を毎日観ていたことから、親交を深めたという。

『奇界遺産』のデザインを担当したアートディレクターの古平正義さん(FLAME inc:写真中)は、制作秘話を紹介。
「当初『ちょっとかっこいい本にしたい』というリクエストがあったが、最終的にはそこ
までせず(笑)。写っているものが奇妙で個性が十分あるので、デザインや見せ方で変にかっこつけることをしなかった。で、10年後に見てもおかしくない当たり前の作り、見やすいデザインを意識した」と古平さん。
「ただ割と最後の方になって、写っているものは狂っているのに本そのものが少しまともになりすぎている気がした。この本自体が狂っていなければいけないと思って、漫★画太郎先生のイラストをぶつけてみたら思いのほかハマってしまった。」と佐藤さん。

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©KAZUMASA KITAJIMA

トークのメインは、掲載写真に写る奇妙な世界の解説。

「両目から交互に仏様が飛び出るからくり時計のような顔型建造物」
「お賽銭をいれると、自転車のような機械に乗った骸骨が猛烈な勢いでペダルをこぎ、
噴水しながら近づいてくるという、お寺のアトラクション装置」などなど...嘘のような話だけど、どれも本当の話。

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©KAZUMASA KITAJIMA

奇妙だけれど、見てしまったから疑いようもない。というように、
佐藤氏は驚くほど淡々としている。
「すごい話があるんだ...」とか「見てきたぜ!」という感はまるでない。

自分で見たものを信じたいというシンプルな思いのものと「奇界」へただ赴いているだけ。
時には行った先に何も無かったり、ふと、「何してるんだ俺?」と思うこともあるというから、面白い。

「見れば見るほど客観的になっていく。多様だなぁ。それでいいんじゃないかなぁ。
と思うようになる。」という、佐藤氏の何にも寄らないとことん客観的な姿勢は、
様々な世界を見てきたからこそ達することのできるひとつの境地のように感じられました。

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©KAZUMASA KITAJIMA

相当数のインターネットサイトの情報に目を通すのは前提として、あとは、
現地の書店で「変なガイド本」を探す、現地で直接聞き込みをする、など
奇界の数々に辿り着く方法も具体的にお話されてました。


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©KAZUMASA KITAJIMA

写真展は「渋谷奇界展 」として渋谷リブロの店内ギャラリーへ移動して展示中なので
まだご覧になっていない方はぜひ!

このレポートを書き上げたまさに今、放送中の「王様のブランチ」(TBS)でも
写真集『奇界遺産』が紹介されていました。
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奇界遺産 THE WONDERLAND'S HERITAGE

発行:エクスナレッジ
定価:3800円/206P カラー/ハードカバー
著者:佐藤健寿
イラスト:漫☆画太郎(代表作『珍遊記』『地獄甲子園』ほか)
デザイン:古平正義(FLAME inc)