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INTERVIEW:詩歩『死ぬまでに行きたい!世界の絶景』

Info | 2013.09.30

Facebook(以下FB)上のページ「死ぬまでに行きたい!世界の絶景」をご存知だろうか。
「詩歩」という管理人が、アルゼンチンとブラジルにまたがるイグアスの滝や
エチオピアのダナキル砂漠など、世界の絶景スポットを紹介しているページだ。
57万を突破する「いいね!」を獲得し、現在もその数を増やしつづけている。
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本当にこれが世界のどこかに存在するんだろうか?と、目を疑いたくなるような
写真が並び、FBにアップすれば優に1万を超える「いいね!」のヒット。
その反響に書籍化が決まり8月1日に『死ぬまでに行きたい!世界の絶景』が発売、
2ヶ月が経った今も売れ続けている。悔しい!違うか、羨ましい!ということで
売れる本の秘密を探るため編集部に遊びに来てもらった。
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----------TRANSIT(以下 T):書籍化のきっかけを教えて下さい。

詩歩さん(以下 S):FBを去年の4月16日に始めてからちょうど3~4ヶ月経った頃に三才ブックスさんから本にしたい、というお話をいただきました。実際に出版することが決まったのは今年の6月に入ってから。制作時間はたった2週間程度という慌ただしいスケジュールでした。

---------- T:紙面作りにはどのくらいまで関わったんですか?

S:既存の絶景写真集と場所がかぶらないように、FBに載せている100ヵ所以上のスポットを64ヵ所に絞るところからスタート。ユーザーの「いいね!」数も参考にしています。「ここだけでしか見られない」という場所を選ぶようにしました。あとは、写真下の文章、コラム、キャッチコピーも書きました。初めての作業だったので難しかったです!(笑)
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---------- T:現地への行き方や旅の予算などはH.I.Sさんが書いているんですね。

S:はい。そういうデータ部分はH.I.Sさんにお任せです。もともと大学時代から旅が大好きで、ソーシャルメディアもよく利用していました。ある日ツイッターを見ていたらH.I.Sさんのツイートで、140文字の中で面白いツアーのアイデアを出したらそのツアーをあなたにプレゼント!というキャンペーンがあったんです。いくつでも応募できたので1日1つずつ、全部で30くらいの案を出したら、その中の1つが決勝プレゼンに残って優勝することができました。その時のつながりでお願いすることになったんです。

---------- T:日本の風景も入っていますね。掲載されている絶景は今でも見られるものなんですか?絶景とする基準についてもうかがいたいです。

S:すべて今でも見ることができる景色です。ポイントとしては、あまり有名ではない所も紹介するようにしました。例えばフランスだったら、パリではなく田舎のラベンダー畑とか。FBにアップするときは、5投稿に1つくらいのペースで日本の絶景を選んでバランスをとっています。初期の頃に紹介した山口県の角島は、ユーザーから「日本でもこんな景色があるんだ!」と評判に。シェア数が一気に伸びたきっかけにもなりました。
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---------- T:ダイレクトに反応がわかるFBとじっくり眺められる本では、人気のあるスポットも違ってきそうですね。

S:本の読者の方とは直接会って訊くことはできないですが、ツイートなんかで確認すると1位の絶景は一緒なのかな、と。イタリアのランペドゥーザ島はFBでも本でも人気があります。

---------- T:やっぱり自然の写真なんですね。

S:そうですね。建物って実際に見ると圧巻なものでも写真だとなかなかスケールが伝わりにくいんだと思います。色もカラフルで見栄えがいいのでどうしても自然の風景が多くなります。
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---------- T:写真の色がきれいでインクの発色もいいですよね。何かこだわりはあったんですか?

S:印刷を依頼したのは、富山の山田写真製版所という写真集の印刷を得意とする会社。写真集のテカテカしたイメージよりも、寝る前とかにも読めるようなもう少しゆったりと優しい雰囲気を出したい、とリクエストしました。実際にFBを見ると「寝る前に子どもと読んでます」とか「土日にゴロゴロしながら眺めるのが楽しみです」というコメントが多く、私のイメージしたとおりに読んでもらえて嬉しいなと思っています。

---------- T:モンサンミッシェルとか王道のものを紹介する本が多いなか、この本は知っている場所もありつつ知らない場所が3分の2くらいの絶妙なバランス感ですね。

S:世界一周をしている人でも知らないスポットがあったりするみたいです。知っている所でも知らない所でも盛り上がることができる、理想的なバランスになったと思います!憧れで止まっている場所に一歩でも近づくことができるように、という思いもあったので、オススメの時期や実際にかかる費用などを載せています。私は、嫌なことを忘れるために旅に出ることが多いんですが、旅は心境に変化を与えてくれると思うので読者の方にもそういったきっかけになるといいな、と思っています。
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---------- T:本のタイトルを『死ぬまでに行きたい!世界の絶景』にした理由は?

S:大学生の時にオーストラリアをキャンピングカーで旅をしたんですが、車が真っ二つに割れるくらいの事故に遭ったんです。その時は本当に死ぬかと思いました。それからは、後悔しないように生きていこうと心に刻みました。実は、ここで紹介した場所で実際に行ったことがあるのは2ヵ所しかないんです。チチカカ湖と富士山。だから残りの62ヵ所、死ぬまでに行かないと!(笑)

---------- T:最後に。先月発売になったTRANSIT/BIRDの誌面の中から絶景写真を選んでもらいました。FB「死ぬまでに行きたい!世界の絶景」で発表します!


【詩歩】

1990年生まれ。静岡県出身。早稲田大学卒業。
インターネット広告代理店にて、新規事業開発に携わり、
新卒研修で作成したFacebookページが2013年9月現在で57万7千「いいね!」を超える。
『死ぬまでに行きたい!世界の絶景』(三才ブックス)が絶賛発売中。