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イスラームという場所の10年間
特別編集号の中身を紹介!

Info | 2015.06.22

6月19日(金)に発売した特別編集号「美しきイスラームという場所2015」
特集するのは、イスラームの人びと、国、そして信仰そのもの。
前身の雑誌『NEUTRAL』創刊号で取り上げてから10余年、2度目の特集となる。

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2004年当時は9.11テロ事件から3年ほど経ったころ。
多くの人が"イスラーム"を"得体の知れない"ものとしてとらえていた。
2015年の現在、イスラム国の台頭を機に再び世界中で"イスラーム"が取りざたされている。
イスラームの世界はあの頃といったい、何が変わっているのだろうか?彼らの10年間といまの姿を知りたい、今回の特集はそんなきっかけではじまった。

取材ページでは、中東を中心に
イスラーム教徒が住民の大半を占める7つの国を取りあげた。
取材時期は2004年から2015年の現在まで。10年間を行ったり来たりしながら進めたので、2004年に掲載した記事のつづきともいえる。

例えばイエメンとアフガニスタン。
イエメンは「幸福のアラビア」に出会った3人の写真家が切り取った写真から、アフガニスタンはアフガニスタン絨毯をつくっていた人びとの対談やインタビューを通して、時を越えて追いかけている。

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2014年に訪問したイランでは、ヴェールを纏う神秘的なイランの女性たちを女性編集者が取材した。ヒジャブという布で髪の毛を覆うよう義務づけられていたり、「厳格なイスラーム国家」と枕詞のつくイランだけれど、彼女たちは柔軟で、進歩的だった。末尾には8ヵ国の女性の権利事情のデータもまとめている。

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巻頭のイランとトルコでは、政治と宗教の関係が正反対の2ヵ国をみることで、"イスラームに通底するものを探った。ほかにも、シリアでは紛争によって姿を変えた首都の街並を、パキスタンでは山奥の谷に生きる素朴な営みを、サウジアラビアでは市井の人びとを、
生活に寄り添うかたちで、その本当の姿に迫る。

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第2特集は、現在のイスラームを "読んで知る" ページ。
第一部の「イスラーム過激派のヒミツ!」では9.11事件で世界中に存在を知らしめた
"イスラーム過激派"の変遷を解説。アルカーイダからイスラム国、新興の過激派組織まで、その成り立ちと展開を追いかけた。
第二部の「世界のイスラーム最前線」では世界で多発しているテロやイスラーム関連の事件など、見えにくい事件の構造を"グローバルイスラーム"という視点から紐解いている。

イスラームについてあまりよく知らないという方も、入門書として読んでみてほしい。

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また今回は、データや基本的な事柄にも注目。
「イスラームの基礎知識」では信仰や規定、一日の暮らし、彼らが発明したものまでを網羅。
語るに欠かせない基本のキをおさえた。
「イスラーム分布図」では2015年現在の、各国のイスラーム教徒の割合を
オリジナルの地図で可視化している。

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"得体の知れない"ものとしてとらえるのではなく、先入観を捨てて見つめてみる。
一つの方法でなく、色々な角度からとらえようとしてみる。

時間や国境を越えて"イスラーム"を追いかけてみれば、
彼らの本当の姿がきっと見えてくるはずだ。