TRANSIT /  Info  / here

石塚元太良写真展
『Demarcation』がGallery916で開催

Info | 2017.01.17

170117_01.jpg
本誌でもおなじみの写真家・石塚元太良さんのこれまでの集大成ともいえる大型写真展が
今週末1月20日(金)より始まる。

氷河、パイプライン、ゴールドラッシュなどをモチーフに、
世界の極地で独自のランドスケープを切り取り続けてきた石塚さん。
そのなかでも特に足しげく通い続けた土地がアラスカで、その年月はもう13年以上にもなるという。

今回の写真展『Demarcation』は、アラスカを縦断する全長1280mの石油輸送パイプラインを追いかけたパイプラインプロジェクトをメインに、昨年オーストラリアで撮影した新作まで、30点あまりの大判プリントが展示されたものだ。

170117_02.jpg

展示名について、彼はこう言葉を寄せている。

--
大自然の中にまっすぐにのびる写真の中のパイプラインは、
どこか真っ白な紙にひかれた一本の鉛筆の線を思わせる。
展覧会タイトルの『Demarcation』はそんなところから付けることにした。
辞書的な意味は「分界、境界」というものであるが、
何もないところに何かを置くことで生まれるエリアや、差異のことである。

--

また、併設のスペースGallery 916 smallでは、
ダイナミックなランドスケープとは対照的に身近なモノに目をむけ、
ネガとポジを同一のプリント上に表出させることで表裏一体となっている世界を
可視化することを試みた、最新作シリーズ「N / P」を展覧する。

170117_03.jpg

--
この作品は逆に一歩も家から出ることなく、モノの影を反転した画像でだすように、ネガとポジを同一のプリント上に顕在化させたものである。デジタル化が進む写真の世界で、約170年にわたり培ってきたネガポジ反転法という写真術は、とても大切なものであるように思えてならない。そんなことを念頭において制作を始めたものである。
--

ドキュメンタリーとアートの狭間でイメージをつかみ取りながら
新境地へと踏み込んでいく、気鋭の作家の新たなる作品群。
ぜひお見逃しなく。

また、現在発売中のTRANSIT34号『オーロラの煌めく街へ』特集号のなかでも
車で、セスナで、スノーモービルでと縦横無尽にアラスカを旅したときのエピソードを綴ってくれた石塚さん。
アナクトブック・パスとノームという小さな村で出会った人々。
フェアバンクスにある星野道夫さんの自邸。
アラスカを深く静かに見つめてきた彼ならではの物語と写真を、
ぜひご一読いただきたい。


Demarcation

会期 :2017年 1月20日(金)〜3月26日(日)
時間 : 11:00 - 20:00(平日) / 11:00 - 18:30(土日・祝日)
定休 : 月曜日(祝日を除く)
入場料 : 一般 800円、大学生・シニア(60歳以上) 500円、高校生 300円、中学生以下無料(Gallery916及び916small)
会場:Gallery 916
住所:東京都港区海岸1-14-24 鈴江第3ビル 6F


石塚元太良(いしづか・げんたろう)

1977年東京都出身。19歳からバックパック旅を始め、世界約80カ国を旅しながら撮影する。2004年日本写真協会賞新人賞受賞。2011年文化庁在外芸術家派遣員。アラスカとアイスランドのパイプラインを8×10の大判カメラで撮影した写真集『PIPELINE ICELAND / ALASKA』(講談社)で2014年東川写真新人作家賞受賞。また2016年、Steidl Book Award Japanでグランプリを受賞し、ドイツのSteidl社より新作の『GOLD RUSH ALASKA』を2017年秋に出版予定。