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7/1『TRANSITポルトガル祭り』レポート
美食に映画に盛りだくさん!

Info | 2018.07.05

6月は、ポルトガルのあちこちでイワシ祭りが盛り上がりを見せる季節です。
最新号でポルトガルを特集し、東京でもイワシ祭りをやりたい!と思ったTRANSITは、7月1日(日)に『TRANSITポルトガル祭り』を開催しました。せっかくなので、イワシだけでなく、映画大国ポルトガルの魅力が伝わるような作品も鑑賞したい。そんな思いに共感してくださったお客様で当日は満員御礼。たくさんのポルトガルラバーズたちが参加してくださいました。

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場所は神宮前にあるTOT STUDIO。


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イワシを見上げている猫のボトルデザインがユニークな「Gatão Vinho Verde」。パッケージにイワシが付いているのはこの時期だけだとか

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まずはご来場の皆様に、お腹と心を満たしていただこうと、イワシバーガーとスープ、そしてワインを手渡しします。
美味しいイワシを食べたい!という要望にこたえてくださったのが、代々木八幡にあるポルトガル料理の名店「クリスチアノ」さん。このイベントのために、オリジナルイワシバーガーの三種類と、さらにポルトガルのお味噌汁とも呼ばれる「カルド・ヴェルデ」(ジャガイモとケールのスープ)も特別に作ってくださいました。塩分のきいたボリュームたっぷりのイワシが詰まったバーガーに、どなたさまもホクホクの笑顔。

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クリスチアノ系列のお菓子専門店「ナタ・デ・クリスチアノ」さんのエッグタルトと、チキンパイも数量限定で販売。猛暑でしたので、二杯目のヴィーニョ・ヴェルデを注文される方も多々。イワシバーガーに合うポルトガル産赤ワインも、クリスチアノさんがセレクトしてくださいました。


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素朴で可愛いポルトガルの手仕事を集めた雑貨店の「カステラ・ノート」さんの出張販売や、TRANSIT最新号とバックナンバー、リスボンとギマランイスという地名が入ったオリジナルTシャツも販売しました。

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イワシバーガーやワインをお楽しみいただきながら、ポルトガル投資貿易振興庁の高岡千津さんから「ポルトガルで旅するならここがおすすめ」「こんな食べ物が美味しいですよ」などお得な情報満載のレクチャータイム。ポルトガルで愛されるお米料理がスライドに映し出されると、客席から歓声が。ポルトやリスボンといったメジャーな都市以外の街についての情報も盛りだくさんで、皆さんメモを取りながら聞いていらっしゃいました。

そしていよいよ映画『ポルトガル、ここに誕生す 〜ギマランイス歴史地区』(2013)の上映。
この作品は、2012年の欧州文化首都(European capital of culture)にギマランイスが選ばれた際、この地を紹介するために作られたもの。プロデューサーのロドリゴ・アレイアスさんが、ポルトガルを愛する、そして自分の大好きな監督たちにギマランイスで映画を作ってもらいたいと4人の監督に依頼し制作したもので、監督の個性がほとばしる珠玉の名作品ぞろい。今回は時間の関係もあり、4作品のうち3作品を上映しました。

3作品はこちら。
閑古鳥のなくレストランオーナーの姿を淡々と描くフィンランドの名匠アキ・カウリスマキ監督の『バーテンダー』。
閉業に追い込まれてしまったリオ・ヴィゼラ紡績繊維工場の従業員たちの声を集めたスペイン出身ビクトル・エリセ監督の『割れたガラス』。
ギマランイス地区に訪れた観光客と、ポルトガル国王アフォンソの銅像の関係をユーモラスに描いた、ポルトガルの至宝マノエル・ド・オリヴェイラ監督の『征服者、征服さる』。


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映画上映の後には、映像作家、舩橋淳監督のアフタートークをお届けしました。
舩橋淳監督の最新作は、柄本佑さんを主演に迎えた『LOVERS ON BORDERS(原題)』(今年の秋公開予定)。『ポルトガル、ここに誕生す』のプロデューサー、ロドリゴ・アレイアスさんが製作に関わっている日本、ポルトガル、アメリカの共同合作作品です。
舩橋監督は、アレイアスさんからポルトガルで映画を作ってみませんかという誘いに応じてポルトガルを旅し、構成と脚本を作っていったと言います。
そしてビクトル・エリセ監督の作品に登場したリオ・ヴィゼラ紡績繊維工場に訪れた時は衝撃を受けたとか。

1885年に創業されたリオ・ヴィゼラ紡績繊維工場は、ヨーロッパ第二の規模を誇り、多くのポルトガル人従業員の生活を支えてきました。その規模は街全体ともいえるほどで、工場だけで使える紙幣もあったようです。しかしファスト・ファッションが世界に溢れ、多くの仕事が安価な中国の工場に流れていきました。そして2002年、リオ・ヴィゼラ紡績繊維工場は閉業に追い込まれてしまうのです。

人もいず、廃墟となってしまったリオ・ヴィゼラの風景を、舩橋監督は『LOVERS ON BORDERS(原題)』のロケ地としても使っているとか。ポルトガルと日本の知られざる関係を、時代を超えて描いたという作品は今年の秋公開予定。楽しみに待ちたいと思います。

舩橋監督はロケハンや撮影などでポルトガルに通い、人びとの素朴さに惹かれたと言います。ポルトガルの人びとは、他人の意見を聞いてもすぐにジャッジしないで一旦受け取る。相手を丁寧に見極め、慎重に距離を詰めていくところが興味深い、と。

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食あり、ワインあり、雑貨あり、映画ありとポルトガルの魅力をたっぷり感じた一日。
ご来場いただきました皆様、関係者の皆様、どうもありがとうございました。

ポルトガル特集号は現在、好評発売中です。
紙で、電子版で、是非お楽しみくださいね。


〈登壇者プロフィール〉
舩橋淳
映像作家。東京大学教養学部卒業後、ニューヨークで映画制作を学ぶ。『echos』(2001年)から『BIG RIVER』(2006年)『桜並木の満開の下に』(2013年)などの劇映画、『フタバから遠く離れて』(2012年)『道頓堀よ、泣かせてくれ! DOCUMENTARY of NMB48』(2016年)などのドキュメンタリーまで幅広く発表。2018年秋、主演に柄本佑を迎えた『Lovers on Borders(仮題)』が公開予定。日本、ポルトガル、アメリカの三ヵ国合作で、ポルトガルのギマランイス、ポルトでも撮影を行なっている。