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中国の食から、中身をチラ見せ!
食から中国社会を紐解いた、
特集「胃袋からのぞく中国」。

Info | 2019.12.23

TRANSIT46号「中国四千年の食をめぐる旅」の発売から、1週間が経ちました。

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今回は、たくさん収録している特集企画のなかから、TRANSIT定番の社会について掘り下げる企画をご紹介。この企画では「胃袋からのぞく中国」と題し、食という切り口で中国の経済・政治・社会を紐解いています。中国には古代より「民は食を以って天と為す」という言葉がありました。それほどこの国家と人びとにとって、「食」は何よりも重要で、社会の明暗を分けるファクターだったのです。


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1つ目の企画では、13億人分の胃袋を支えなければならない、中国国内の食糧生産事情をフィーチャー。広大な国土をもつ中国では、地域によって気候や風土もさまざま。人びとの主食となる穀物についても、北と南、沿岸部、内地などによってその種類と生産量が異なります。地域の地理・気候特性と紐づけて解説しながら、肉食の伸びや人口増加など、現代の中国の食糧生産事情をデータとともに紹介しています。


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中国という国について考えるにあたって、欠かせない特徴が社会主義国であるという事実。時代のトップに立つ政治家の方針によって、その"共産"レベルは大きく変遷を遂げてきました。この企画では、建国の父・毛沢東が夢みた「みんながほどほどに幸せ」な社会と、その後トップに立った鄧小平の「富めるものから豊かになる」社会を対比し、彼らの政策がもたらした変化と、彼らの思惑を解説しています。


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経済発展に比例して、急速に伸びている「外食産業」。その市場規模はなんと40年間で700倍も拡大しました。1949年に社会主義国として建国した当初は、個人のビジネスが認められていなかったため、外食といえば公営の団地の食堂のようなところのみ。そこから市場が解放されたことで、徐々に一般庶民にとって外食が一般的になっていきました。外食市場を前進させた各時代のターニングポイント、そしてとくにここ数年の外食トレンドに注目しました。


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多くの社会人が耳にしたことがあるであろう、中国のビジネスシーンにおける宴会の重要性。中国のビジネスマンたちが取引先と繰り広げる接待の攻防を、大人気グルメ漫画『侠飯』の作家・薩美佑さんが特別にコミックにしてくれました。中国社会の一片が垣間見える接待の一部始終を、実況解説とともにのぞいてみましょう!


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一時期世間を騒がせた中国食品問題。「毒入り餃子事件」などセンセーショナルな事件が報道され、未だに安全性についてネガティブな印象をもっている人も多いかもしれません。なぜ中国で食品の安全性に問題が生じたのか、中国特有の社会事情を踏まえて考察しています。現在は、意識改革やテクノロジーの進化により、食の安全への取り組みが多く見られるようになってきました。そんな最新の事例も紹介しています。


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中国の外にも目を向け、世界各地に点在するチャイナタウンを掘り下げました。なぜこれほどたくさんのチャイナタウンが形成されたのか、それには中国独自の社会事情が深く関係していました。より良く生きることを求めて、各地でたくましく道を切り開いていく中国出身の移民たちの足跡を考察。また、オリジナルの味つけから離れ、その地ならではの独自の進化を遂げた中華料理も紹介しています!


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最後に中国の人びとの「食」に対する価値観を考察。中国語圏の地域研究と、文化人類学を専門としている松岡格准教授に寄稿してもらいました。昆虫食など「ゲテモノ」と片付けてしまいがちな食文化や、「科学」とは異なるアプローチで身体に良いものを考える古くからの知恵について、改めて考える機会になるはずです。


食から中国社会をのぞいてみると、中国の人びとの苦労や展望が見えてきました。中華料理を頬張る際の箸休めに、ぜひじっくり読んでみてください!

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