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バンクーバーで過ごす夏休み

Travelog | 2011.11.18
メキシコ国境から続く「西海岸を繋ぐ旅」は広大なアメリカを抜け、カナダ西部の都市バンクーバーへ。ぼくはちいさな水上飛行機に乗り、バンクーバー島の田舎町でつかの間の夏休みを過ごした。そして旅のバトンをさらに北、アラスカへ繋ぐ。

バンクーバーのダウンタウンの北にある水上飛行機の乗り場。ここからバンクーバー島の各都市へ飛ぶことができる。海峡を渡った先にあるナナイモという街まで約20分の遊覧飛行だ

機上からの眺め。海峡にいくつもある島には、豪華なリゾートライクな別荘から小さな秘密基地のような家々が点在している。ちなみに飛行艇の利用者にはビジネスマンが多い。

ナナイモからさらにバスで移動。半日かけてバンクーバー島を西に横断し、太平洋側へ向かう。カナダと言えども長距離バスに遅れはつきもの。バスが到着せず、ターミナルで待ちぼうけする人たち。

バスはどんどん深い森を突き進んでゆく。日本では決して見ることのできないような太さの巨木が無数に林立しているのを見て、カナダの自然の豊かさを実感する。いつかこの森の中でキャンプをしたい...。

旅の目的地トフィーノへ到着。入り江に佇む小さな、そして静かな港町だ。この町はホエールウォッチングとサーフィンで知られる。気温は低く、8月だというのにダウンジャケットは必須だった。

もちろんホエールウォッチングに参加。遭遇できる確率はかなり高く、このときも10頭近く見ることができた。鯨が水面に現れた瞬間、船上には歓声が上がり、誰もがカメラのシャッターの指に力を込める。

ビーチ沿いにはキャンプ場がいくつもあり、家族連れで賑わっていた。バンクーバーからでも、半日あれば来ることができるオススメのchill outスポット。水温は低いはずなのに延々と波打ち際で遊んでいる子供たちに賞賛のまなざしを向ける。

打ち上げられたコンブの茎で記念撮影するカナダ人。サーフィンをする人、浮き輪で遊ぶ人、砂浜に文字を描く人など思い思いに休日を過ごしていた。そんなワンシーンを日が暮れるまで砂浜に座って眺めていた。

トフィーノの町はほんとうに深い自然に囲まれている。一歩町を出ればそこはもう野生の世界。自然の雄大さを目の当たりにし、人間のちっぽけさを思う一方、そこに暮らす人々のたくましさを思う。

家も森のなかにポツ、ポツとひっそり建っている。自然のなかに人間が住まわせてもらっているという印象だ。どれも木造のかわいらしい家ばかり。薪が積んである家もあり、厳しい冬は暖炉でしのぐのだろう。

途中道ばたで小さな熊に遭遇。ちょっと遠かったので見にくいが、写真中央の黒い物体がそれ。あっという間に茂みに消えていった。トフィーノの町のツーリストオフィスにはベアーウォッチングのツアーもあった。

トフィーノからバンクーバーへ戻る。行きは飛行艇を利用したが帰りは大型フェリーで。旅も折り返し、後ろ髪を引かれる思いでバンクーバー島に別れを告げる。フェリーには若いバックパッカー旅行者も多く、ゆったりとした船旅を楽しんだ。

いくつものフェリーとすれ違う。フェリー含め、船はこの地ではメジャーな交通手段のひとつ。港には大小様々な船が係留されていた。なかには高級そうなクルーザーもちらほら。バンクーバーの平均所得は高そうだ。

バンクーバーのダウンタウンからほど近く、スタンレーパーク内にある水族館へ。週末ということもあってか、かなりの混雑っぷり。イルカのショーとラッコが人気。

併設された温室にはカラフルなインコがたくさん。観光に訪れた人たちの格好の被写体となっていた。日本の水族館はビジュアル優先、こちらは生態や環境への理解度優先、という印象。

スタンレーパークは、かなり広大な「公園」。年間のべ800万人が訪れるという。モニュメント的に集められた、カナダ先住民が残したトーテムポールが鎮座していた。完全に記念撮影スポットと化していた。

公園を歩いてまわるのは少し大変。ほとんどの人は自転車を利用していた。ただ、週末は家族や友人とこんなに広い公園でのんびりできたらと思うとうらやましくなる。昼寝をしたり、BBQをしたり、犬と遊んだり...。

夕暮れのダウンタウンを望む。比較的新しい高層マンションがところ狭しと立ち並ぶ。洗練された都市と自然がバランスよく共存しているバンクーバー。休日はあっという間に過ぎていった。そして旅は北へ、まだまだ続く。