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南ドイツを行く~ロマンティック音楽紀行

Travelog | 2012.05.12


ドイツ最大のモダンアート美術館、モダン・ピナコテーク。トイレのモダンさもピカイチです。お清掃も楽な、お掃除おばちゃんフレンドリーな設計になっております。

ラグジュアリーなプレスツアーもここまで。明日からは独りで『ドイツの鳴る音』の取材が始まる。結局こんな豪華な部屋も寝るだけの箱だった...モーツァルトのコスプレでケツ出して踊るくらいしておけばよかったな。あ、楽しく過ごしたヤンと最後のディナーでの会話。
「で、君はいくつなの?」
答えたくなさそうな彼女の代わりに部下の男が答えた。
「43歳で子持ちだよ」
むむむ、あんたが本物のマダム・ヤン!涙であなたの顔が歪んで見えます。

ミュンヘンの教会へふらっと入り、ミサの様子を撮影しているとスタッフの男に注意された。
「僕たちが日本のお寺で邪魔をしたら嫌でしょう?」
それは確かに嫌だが、彼らクリスチャンが他の宗教や文化を思いやる連中だとは知らなかった。

いまなぜディランなのか?

ミュンヘンの教会で取材したパイプオルガン奏者。残念ながら本誌には登場ならずだったが、初めての取材に気を良くしたのか、近くの店でビールをおごってくれた。持参したTRANSITメキシコ号に見入る。

バイエルン国立歌劇場前。セグウェイのシティツアーの面々。一度は乗ってみたい、いや、やっぱいいか。

とにかく面白そうなヤツを見つけたら突撃取材!ストリートのチンピラ君も真面目に質問シートに答えてくれた。このあと話が盛り上がり、タトゥのお披露目となる。

プレスツアーではランチに2時間もかけていたが、独りになればこんなもので十分。味はある意味で期待を裏切りません。

カールス門をくぐり、歩行者天国のノイハウザー通りを歩く。ここはストリートミュージシャンのステージ。グランドピアノまで持ち出すのがなんともヨーロッパらしい。

もちろん、各種楽器のソロ・ミューシシャンも多数。ガキの頃からこんな生の音楽に触れられるのは羨ましいかぎり。

このおじさん、こう見えて実力No.1。選んだ場所が地味すぎて損してる。アクションは派手なのに!張りのある声と、タイトに刻むギターのGrooooveがホント最高なんです。カメラを構えて挑む僕に負けじと挑んで来る茶目っ気がまたキャワイイ〜んです!総じてドイツの路上の音楽レベルはかなり高ポイント!言葉がわからないので妙な歌詞が耳に飛びこんでこないのも安心。いや、何を歌われているかはわかりませんがね、東京だと、曲よりも歌詞で萎えることも多いもので...。

取材に上機嫌で応えてくれたバンドの連中とは対照的に、終止不機嫌な女性軍。大変申し訳ありませんでした、お忙しいところご無理をさせて。いえね、同じポーズのポストカードの若いお姉さんは満面の笑みでしたもので、つい...

もはや寿司は国際食。チープな漢字が疲れた心と身体に染みます。

深夜のクラブ取材。ゲイナイトだと言うのにダンサーのおっぱい丸出しサービスに大盛り上がり。

どこだよ、マニンゲンって!電車を乗り間違え、バスを乗り継ぎなんとかノイシュヴァンシュタイン城のあるフュッセンを目指す。しかし、駅の案内所は超優秀!最短ルートを瞬時にはじき出し教えてくれる。で、相変わらず窓の外はメルヘン。

こんなジャンクな食事が楽しい。まぶしたナゾの粉は魔法です。コーラで流し込んでいざ城へ!

下界から望む城の雄姿。観光局からはベストポイントはマリエン橋以外にはないと断言されたが、後ろの山が僕を呼んでいる。

味のある案内板。歩くには結構な距離がある。上まではバスで行きましょう。馬車ならなお素敵な道中になるでしょう。初日はとにもかくにもノイシュヴァンシュタイン城見物。19世紀の終わりに出来たまだ新しい城。ワーグナー一色の内装も一見、精緻な豪華さに圧倒されるが、そのうちなんだか妙な安っぽさを感じるようになる。これは夢中になったアイドルのポスターやフィギュアで一杯の中学生の部屋と変わらないんじゃないか?失礼ながら素直にそんな感想が漏れる。3年B組だろ、ルードヴィッヒ君!それがいかに偉大な芸術家だとしても、他人の夢に生きるのはそもそも虚しいことなのかも知れない。どうせ狂って不幸になるなら、自分の夢でそうなりたい。

前日にマリエン橋の先の山を登れば城を見下ろせることを確認済。早朝、といっても8時頃に宿を出て、撮影ポイントを探す登山へ。夜通し降った強い雨は止み、今日は晴れそうだ。旅好きなくせに山登りには疎く、水も持たずにやって来てしまった。登るうちに純粋な登山へと目的が変わってしまっていた。頂上からはもう城のカケラも見えない。気分はいいがさすがに喉が渇く。

下山して急いでフュッセンの駅へ。これからアウクスブルクへ向かい、ラ・ブラスバンダというロックバンドのコンサートを見る。最後の取材。

やっぱりビールが似合うね、この国には。もちろん白ワインも美味しいけど。ライブ前のこんな時間がいい。

途中、降り始めた雨も吹き飛ばす程の熱気が会場を包む。最後の最後、本当にいいパフォーマンスだった。

朝7時の便でミュンヘンからフランクフルトへ。
ICEは快適だった。
今回の旅は、前半のセレブなプレスツアーと後半戦で全くトーンの違うのが印象的だった。 もちろんある種の野生を呼び覚ます後半の方が僕には楽しめたが。
個人的には、ドイツのあるロックギタリストに青春を捧げて過ごしただけに、 ドイツの音楽取材にはある種の必然を感じていた。
華々しいクラシック音楽の系譜と、土着的かつ雑食のポピュラーシーンという ダイナミックレンジの広さにドイツの音楽事情の面白さを感じた。
音楽が人を幸せにするにしても、狂わせるにしても、
人はそれに包まれ溺れていたいのだ。