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バルセロナの素顔

Travelog | 2013.09.12
多様な民族が暮らすスペインのなかでも、ひときわ個性的といわれるのが、バルセロナのあるカタルーニャ地方。かつてはカタルーニャ君主国という独立国家であった歴史や、古くより栄えてきた海上文化の影響、そしてそのなかで花開いた芸術性などが、スペインにもフランスにも属さない独自の文化を育んだ。そんなバルセロナの街と人のなかに、"カタルーニャらしさ"を探してみる。

コスモポリタンな雰囲気が街中に漂うバルセロナ。都市と呼ぶには小さすぎる程よいサイズ感の街には、さまざまな人種が暮らす。この旅でも、バルセロニンツ(バルセロナッ子)よりも移民の人たちに出会う機会が多かった。
photo=NAOKO KUMAGAI


ガウディやピカソもいいけれど、まずは街の全景を眺めたい。迷路のように雑多な旧市街と碁盤の目が広がる新市街のギャップ、双方を斜めに突っ切るDiagonal(=対角線)通りの思い切りの良さ。街づくりもアートだと思ってしまう。これも、芸術家の街ならでは。
photo=NAOKO KUMAGAI

サグラダ・ファミリアの塔から眺めた新市街。八角形につくられた碁盤の目の中心部は空洞になっていて、広場や公園として活用されている。19世紀末に実施されたこの都市計画は、現在も世界中で高い評価を得ている。
photo=NAOKO KUMAGAI

今回は、バルセロナに暮らす人たちにアンケートを実施。本誌に載せききれなかった人たちをここで紹介します。
photo=NAOKO KUMAGAI


高級ブランド店が並ぶ、グラシア通りのレストランで働くエンリケ。やっと人が落ち着いた、閉店間際の安堵の表情をパチリ。バルセロナの好きなところは「もちろん、バルセロネータ(海)とティビダボ(山)!」
photo=NAOKO KUMAGAI


「パン・コン・トマテ」は、カタルーニャの代表的な料理のひとつ。トーストしたパンにニンニクと完熟トマトをこすりつけるだけ。安くて簡単で美味しいので、朝食でもランチでもいつでも。日本でいう梅干しおむすび的な存在。
photo=NAOKO KUMAGAI


オープンな人が多いので、バルやカフェではたちまち近くのお客さんと会話がはじまる。写真は、カタルーニャ語で盛り上がっていた誕生日パーティー中のグループ。全員小学校の教員とのこと。
photo=NAOKO KUMAGAI

石造りの建物が迷路のように広がる旧市街の街並みを見上げて。同じ規格の窓がつづく長屋のようなつくり。住人の性格が表れたバルコニーを見ながら歩くだけで楽しい。
photo=NAOKO KUMAGAI

旧市街で気になった、古い写真屋に入ってみる。英語はまったく通じないものの、カメラを向けると笑顔をくれたご主人。言葉が通じなくても心を開いてくれる人が多い。
photo=NAOKO KUMAGAI

日曜日、カタルーニャのフォークダンス「サルダナ」を見にカテドラル前へ。大勢で手をつなぎ輪になり、小さなステップを踏むのが特徴。動きは小さく顔も真顔、と踊り自体は意外と地味。けれど、みんなの誇り高い表情は印象的だ。
photo=NAOKO KUMAGAI

バルセロネータは市内から気軽に行けるビーチ。美味しい魚介類を安く出すバルも多く、下町っぽい雰囲気。もとは漁師が多く住んでいたというのもあり、それらしい人もちらほら。深いシワにガタイのいいこの店主も、元漁師と聞いて納得。
photo=NAOKO KUMAGAI

電車で30分も走れば、緑深い山景色に。アルゼンチン人のパロマは33歳の服飾デザイナー。7年前にここの一軒家へ越して来た。「バルセロナは、人がさまざまな形で生きることができる街。自然を近くに感じられるのも好き」
photo=NAOKO KUMAGAI


パロマ含め5人の友人と家をシェアしている、写真家のトモアキ。フィンランド人と日本人のハーフ。「ここは世界中の人が集まり、たくさんのことが学べる街。嫌いなのはこの国の政治かな」
photo=NAOKO KUMAGAI


ここからはおまけ。ではバルセロナの人びとは、実際にどんな暮らしを送っているの? たとえば、旧市街の中心部に立つ築500年のアパートなら......


5LKのアパートを5人でシェアし、1人450EURO/月。キッチン、リビング、中庭は共有スペース。家は隣り合っているものの、重厚な石造りのためか中に入ってしまえば静か。


日光がたっぷり入る中庭は、住人が集まる団らんの場。珈琲を飲んだり、本を読んだり、ホームパーティならみんなでパエージャをつくったり......。



コンパクトながらも、現代的な設備はきちんと整ったキッチン。


所変わって、新市街で最も土地が高いといわれるグラシア通りのマンション。広いバルコニーになぜかバスタブ付き。


スタイリッシュな1LDK。週単位・月単位で貸している部屋も多く、たとえばここなら10日間700EUROくらいで借りることができる。

そしてバルセロナ郊外へ。電車に揺られたった30分でこの絶景!

レンガと漆喰を使った、比較的古いつくりの一軒家。日差しは強いものの乾燥しているため、夏でも家のなかに入ればひんやり。冷房は不要とか。

レトロなタイル張りの床がスペインらしいリビング。大きな出窓を開ければ一面の緑...!


庭ではトマト、ズッキーニ、アーティチョークなど、十数種類を栽培できる広さもあり。バルセロナの豊かさを改めて実感。