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海と人との素敵なカンケイ

Travelog | 2014.04.05
カリブの島のなかで3番目に大きいジャマイカは、それでも国土が秋田県と同じ程度の小さな島国。ボブ・マーリーを生んだレゲエ音楽や天才ウサイン・ボルトが率いる陸上シーン、ハネムーン需要の高い高級ビーチリゾート......など、遠く海を超え、部分的なニュースは聞こえてくるけれど、実際にどんな人びとが暮らしているのか想像するのは難しい。アーモンド型の島をぐるりと半周してみる。その先々で目にしたのは、カリブの海と人びとの間で紡がれる、居心地のよいカンケイだった。
  • 掲載号: TRANSIT24号 カリブ海 / 撮影 : かくたみほ /文:編集部
  • ルート: キングストン~オーチョ・リオス~モンテゴベイ~ネグリル

旅のはじまりは首都キングストン。地元の人が集まると聞いて、さっそく日曜のヘルシャビーチへ繰り出してみる。市内から車でたった30分というのに、この海の色と透明度!観光客向けですが、馬にも乗れます。
photo=MIHO KAKUTA

キングストンのアップタウンの街並み。遠くに望むのは、上質なコーヒー産地として知られるブルー・マウンテン山脈。家の庭や玄関や歩道など、自由に葉を伸ばす南国の植物が美しい。
photo=MIHO KAKUTA

おしゃべり好きな人が多いから、人に出会えばたちまち会話がはじまるのがジャマイカ。この国特有の「パトワ語」を使ったコミュニケーションも、慣れればノリノリで楽しい。まずは1日中使える挨拶から使ってみた。「ヤーマン!(やあ!)」
photo=MIHO KAKUTA

南側のキングストンから車を走らせること2時間弱。北海岸のオーチョ・リオスに到着。スペイン語で「8つの川」を意味する名の通り水源が豊富で、滝登りにターザンにいかだくだりなど、本物のジャングルクルーズ体験ができる。

スタート地点の海岸からおよそ200mの滝を歩いて登る、ダンズリバーの滝登り。アメリカからの修学旅行生や年配の方向けのツアーなど、団体客が多くにぎやか。和気あいあいと登っているように見えるけれど、実はけっこうな激流でヒヤヒヤ。

オーチョ・リオスの老舗リゾート「Jamaica Inn」にチェックイン。かつてのイギリス人邸宅を改装した洋館には、マリリン・モンローがハネムーンで泊まったこともあるとか。1泊400ユーロのヴィラで、貴族になった気分を満喫。

ドキドキするお値段とは裏腹に、敷地内はアットホームな雰囲気。リピーターも多く、長く勤めるスタッフも多いというから、家庭のように居心地がよいのかも。なかには勤続55年という人までいてびっくり。
photo=MIHO KAKUTA

ホテルでゆっくりするのがジャマイカンリゾートの楽しみ方。泳ぐのも、ホテルのプライベートビーチで。ゲスト以外は入れないからすいていて静か。ビーチチェアに横になると、波の音だけが繰り返される静寂の時間が訪れた。
photo=MIHO KAKUTA

カップル専用のリゾート「Sans Souci」での一コマ。「ふたりの記念日なの!」という夫婦は、この日で結婚20年目。高級路線のリゾートは、アメリカやカナダ、イギリスからの年配夫婦が多い。
photo=MIHO KAKUTA

ベッドメイキングの演出は豪華。見学させてもらったら、タオル3枚とハイビスカスの花びらから、みるみるうちに2羽の白鳥が完成した。この後、キャンドルふうのライトを置き照明を落として完成。くずすのがもったいない!
photo=MIHO KAKUTA

部屋の装飾に使われる草花は、敷地内に生えているものでまかなえてしまう。朝、おしゃべりに興じながら花を摘むスタッフたち。微笑ましい光景にほっとする。
photo=MIHO KAKUTA

オーチョ・リオスの西に位置するモンテゴベイは、市内近くに空港があり、ジャマイカンリゾートの玄関口。"究極のリゾート体験"を求めて世界中からのVIPが訪れる場所。
photo=MIHO KAKUTA

カリビアンリゾートのなかでもトップクラスの「Half Moon」。専用カートで移動する広大な敷地は、なんと東京ドーム40個分! 宿泊費は1泊4〜15万円也。
photo=MIHO KAKUTA

マリンスポーツ、乗馬、スパ、ヨガ、テニス、ハンドクラフトのワークショップなどアクティビティはよりどりみどり。それぞれに流れる楽園の時間。
photo=MIHO KAKUTA

モンテゴベイでは、食事や飲みもの、24時間のルームサービスやアクティビティがすべて料金に含まれる「オール・インクルーシブ」を体験。ちなみに、結婚式などがコミコミになった「スーパー・インクルーシブ」なんてのもあるとか......。
photo=MIHO KAKUTA


「ジャマイカ最大のレゲエフェスがある」とスタッフに聞き、近くで開催された「REBEL salud」へ足を延ばす。非日常のリゾートステイから一転し、人びとの熱気と歓声に包まれて、リアルな手応えを感じた。
photo=MIHO KAKUTA

夜通しの野外イベントにも関わらず集まった老若男女を見て、この国のレゲエシーンの大きさを実感。登場したのはザ・ウェイラーズのオリジナルメンバーでもあるバニー・ウェイラー。今年で67歳という身体から放たれる力強いフレーズに会場は釘付け。
photo=MIHO KAKUTA

ジャマイカ料理といえば、スパイシーな味付けに炭火で焼いたジャークチキンが有名。けれど、ドラム缶で焼き上げる本場スタイルが味わえるのは夕方から明け方まで。音楽イベントからの深夜の帰宅時、路上にはこうばしい香りの誘惑が......。
photo=MIHO KAKUTA

さらに西へ向かい、島の最西端へ。大型リゾートの姿が見えなくなった頃、ネグリルに到着。手つかずの自然が残るのは「一番高い椰子の木よりも高層のものを建ててはいけない」という、微笑ましい決まりがあるからなんだそう。道端には、こんな手づくり屋台も多い。

70年代にはヒッピーの聖地として栄えたところで、自由で健やかな空気は今も健在。およそ11kmにわたってつづくビーチを誰もが自由に行き来できる「7マイルビーチ」は、そんな町にふさわしかった。元ヒッピーふうの老夫婦や「両親が昔ヒッピーでよく連れて来てもらっていた」という若者も。

小さなホテルもあるものの、大半がこじんまりしたコテージやゲストハウス。あらゆるものが揃うブッフェに比べて、メニューは少ないけれど、地元の果物や野菜をつかった料理をしみじみ味わった。
photo=MIHO KAKUTA

海岸沿いの教会へふらり入ると、ラスタファリアンの牧師に遭遇。「世界で唯一のキリスト教とラスタ信仰がミックスした教会へようこそ!」と迎えてくれた。古くより柔軟に外国人を受け入れてきたここには、独自の文化が根づいている。

「Rick's cafe」は、最西端の岬から海へダイブできることでツーリストに人気のカフェ。卒業旅行の学生をはじめ、この日も若者で大にぎわい。カリブ海が一望できる絶景よりも、みんな飛び込みに夢中なのがちょっと可笑しい。
photo=MIHO KAKUTA

キングストンに戻り、旅のしめくくりはふたたびヘルシャビーチで。浜辺ではしゃぐ子ども、それを見守るお母さん、犬の散歩に来た老夫婦、今日の収穫を嬉しそうに話す漁師......海に寄り添うように紡がれる、人びとの愛おしい時間を目の当たりにする。誰でも広い心で迎えてくれるカリブの海。"母なる海"とはよく言ったものだなぁと思った。
photo=MIHO KAKUTA

(おまけ1)ネグリルのカフェバーで出会ったラスタマン。「いいもの見たいか?」というから「ぜひ!」とお願いすると......
photo=MIHO KAKUTA

(おまけ2)帽子をとり、地面までついたドレッドロックスを披露!でも、もっと驚いたのはすべての髪を帽子に収める作業の難しさ。おだんごのようにまとめて一度には入らないようで、数本ずつ手にとり頭に巻き付けながら入れていくのでした。
photo=MIHO KAKUTA




母なるカリブの海へは、デルタ航空で!



今取材では、中南米路線が充実しているデルタ航空を利用した。昨年には、日本ーカリブ間の乗り継ぎがおこなわれるアトランタ国際空港やニューヨークJFK空港の空港ラウンジ内に、アウトドアテラス「スカイデッキ」が新設。

滑走路を臨むデッキでのリフレッシュタイムが、長いフライトの疲れをふきとばしてくれる。ジャマイカのほか、グランドケイマンやタークス・カイコス諸島など、カリブ海エリア内だけで20カ所以上に就航しているのも頼もしい。

☞ WEBサイト デルタ航空 http://ja.delta.com/

  • 掲載号 : TRANSIT24号 カリブ海 / 撮影 : かくたみほ /文:編集部
  • ルート: キングストン~オーチョ・リオス~モンテゴベイ~ネグリル