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「カリフォルニア・キャンプ案内」番外編2
マウントシャスタへ

Travelog | 2017.08.01
TRANSIT36号の特別付録「カリフォルニア・キャンプ案内」のスピンオフ企画、第二弾。今回は、サンフランシスコから北へ約5時間ほどのところにある「マウントシャスタ」へ。アメリカン・インディアンの聖地でもあるこのエリアで、"スピリチュアル"な体験をしてきたようですよ。
  • 掲載号: / 撮影 : 文:櫻井卓
  • ルート: マウントシャスタエリア





シャスタ山の麓で開眼 スウェットロッジ体験



カリフォルニア、というと大抵の人がイメージするのはサンフランシスコ以南。正直言って、僕自身もサンフランシスコ以北となると、町の名前もほとんど知らなかった。でも実は北カリフォルニアは、国立公園、州立公園、国立森林公園などがゴロゴロしていて、自然好きにはたまらないエリア。グーグルマップで見てみると、緑で色分けされたエリアの多さに驚く。そんな自然溢れる北カリフォルニアの中でも特に人気なのが、今回訪れたマウントシャスタエリアだ。




マウントシャスタの近くにあるキャッスルレイク。山、氷、そして湖面に映り込んだ山、というサンドイッチな風景。冬にはアイススケートもできるという。





キャッスルレイクの周りには、いくつかの美しいトレイルもある。「パワースポットがあるからメディテーションにくる人も多いのよ」とガイドのロビンさんが教えてくれた。





マウントシャスタを正面に望む、バニーフラット。夏になると美しいメドウが広がる。マウントシャスタの頂上へ行くにはパーミットの取得が必要。





こぢんまりとしたシャスタの町。条例によって大型ショッピングモールなどの建設はNG。旧き良きアメリカの田舎町という雰囲気。ヒッピー率高し。





ここは日本でも有名なクリスタルガイザーの産地でもある。源泉からは大量の雪解け水が湧き出ていた。大きなウォーターボトル持参で汲みに来ている地元住人の姿も。

当然、標高4317mのマウントシャスタを中心に広がる雄大な自然を堪能するのがここを訪れたメインの目的だったし、もちろんそれも素晴らしかった。キャッスルレイクの鏡のような湖面も、朝日に照らされたマウントシャスタの陰影も、そして雪解け水の甘露の味わいも、心に強く残っている。でも個人的に、それらを上回ってきたのがスウェットロッジという摩訶不思議な体験だった。




スウェットロッジを体験させてくれたマイカさん。入る前にセージでお浄め。儀式が始まったら私語は禁止。自分の内面と向き合うのだとか。





小屋の中はこんな感じ。ここは薪ストーブを使っていたけど、通常は焼けた石を中にいれて、そこに水をかけて蒸気を生み出す。





インターバルの間は、こんな感じの広場でクールダウン。熱気ムンムンの小屋から出てくると、澄んだ空気がいつもより強調されて感じられる気がした。

スウェットロッジとは、アメリカンインディアンの儀式のひとつ。ディティールは異なるけど、全米各地のインディアンの諸部族が、古くから大切にしてきたものだ。簡単に言ってしまえば、薬草の香りを含んだ蒸気漂う小屋に入り、発汗するという、いわゆるサウナ的なものなんだけど、もっと精神的な意味合いが強い。基本的に複数人で小屋に入り、自分に向き合い、思いの丈を告白していく。魂の浄化や、心のデトックスなんて表現をする人もいる。

しかし、僕はそもそもがスピリチュアル系は苦手なのだ。だから最初は消極的だった。スウェットロッジを体験できるというスピチュアルな雰囲気ムンムンの森の中の家に到着した時も、正直、うわーと思っていた。 その家からいかにもな感じの女性が出てきた。名前はマイカさん。彼女が、今回スウェットロッジを体験させてくれるという。 儀式に関する注意事項などを聞いた後、さっそく小屋へ向かう。参加者たちが順番にその小屋へと入っていくのだが、すでにこの時点で超暑い! 実はサウナも苦手なのだ。その灼熱&暗闇空間の中で、ひとりひとりが思い思いの告白(感謝だったり願いだったり)をしていく。それをインターバルを入れながら、3周ほど繰り返すのだ。

1周目はまだ余裕があった。「あっちーなー」とか思っている程度だった。ところが2周目に入ったあたりから、その暑さによって意識がだいぶ朦朧としてくる。と、同時になんだか上手く言えないけど「ま、いっか」という気分になってきたのだ。いわゆる"こだわり"のようなものが自分の汗とともに霧散していく感覚。だから他人の告白(正直言って朦朧としていてあまり覚えていない)に対してもなんだか異常に寛容になれる。 自他ともに認める唯我独尊オトコの僕ですら、自分と違う意見だったり、感覚だったりも素直に受け入れよう、いやむしろ受け入れたいという気になって来る不思議さ。「お前は、人の痛みがわからないヤツだ!」と三十余年にわたって言われ続けたこの僕が! である。

暑さや香り、そして暗闇の効果によって、一種のトランス状態になり、思考力というか理屈で物事を捉える能力が沈静化。どんどん感覚的になっていくことで、いろいろと自分の中に吸収しやすい状態になるのではないかと推測されるが、どうだろう。 そして、ファイナルラウンドは、それぞれが好きな楽器を打ち鳴らしながらのドンチャン騒ぎ。これ、楽しいかも。 残念ながら僕にはスピリチュアルな啓示などはなかったけれど、スウェットロッジを体験してふと思った。
「トランプ大統領にもこれを体験してみて欲しい......」。
自分と異なるものも、とりあえず一旦受けとめてみよう、という気にはなるはずだから。

マウントシャスタと星空。このあたりは神秘的な形の雲が頻繁に発生することでも有名。



カリフォルニア観光局 www.visitcalifornia.jp


Shasta Cascade Wonderland Association www.shastacascade.com


取材協力

機内生活をもっと快適に
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「ユナイテッド・ポラリス」



10時間以上のフライト中、なにを一番したいかと聞かれれば、迷うことなく「寝たい」と答える。海外旅行の時の機内でいかに快適な睡眠をとれるかは、到着後の行動にも大きく影響してくる。ユナイテッド航空が新しくスタートした長距離国際線向けビジネスクラス「ユナイテッド・ポラリス」が重視しているのも「睡眠」。寝具類は米高級デパートの「サックス・フィフス・アベニュー」の協力のもと、完全オリジナルのものを開発。さらに飛行時間が12時間を超えるフライトでは、コットン100%の肌触りの良いオリジナルパジャマの提供もしている。これは持ち帰り可能だ。毛布については、羽毛布団と軽やかなブランケットの2種類が用意されているほか、クッションマットレスやクールジェル入り枕もリクエストできる。さらにアメニティキットには、枕用スプレーミストなども入っていて、徹底した「快眠」にこだわっている。機内でぐっすり眠ることができれば、到着後すぐに行動開始。限られた旅の時間を有意義に使うことができるはずだ。



ユナイテッド航空 united.com



  • 掲載号 : / 撮影 : 文:櫻井卓
  • ルート: マウントシャスタエリア