やっぱりタイが好き
- 掲載号: TRANSIT 8号 美しきタイ・永久保存版・やっぱりタイが好き! / 撮影 : 加藤直徳(TRANSIT)
- ルート: バンコク、カンチャナブリ、チャーン島
旅のスタートはいつもカオサンからだった。もはや儀式にも似て。カオサンの店は数年、いや数ヶ月で入れ替わる。
パッポン通りの一つ隣のストリート「トワイライト」。夜のとばりが降りる頃、ピンクのネオンが光り出して、ゲイのパラダイスとなる。今回は潜入取材を試みた(店内は撮影厳禁!)
三島由紀夫の『暁の寺』で日本人には知られる「ワット・アルン」。夕陽が落ちて幻想的な美しさだった。
バンコクから150kmほどバスで移動し、カンチャナブリへ。そこから緑豊かな自然が広がるエリアに「タイガーテンプル」はある。入れ墨をしたご機嫌な坊さんがトラを猫扱い。誰でも触りながら記念撮影ができる。
トラは基本寝ているが、普通に立ち上がるとその大きさに驚く。毛並みのうねりが美しく、その姿は凛々しい。数匹しかいないと思っていたが、何十頭もいて驚いた。
映画『戦場にかける橋』の舞台となったクウェー川の鉄橋。悲劇の面影はなく、観光客がその橋を記念撮影しながら渡っていた。近くにある記念館でその凄惨な記録写真を見た後だったので、笑顔で記念撮影する気分にはなれず、川からゆっくり眺めた。
カンチャナブリからは泰麺鉄道に乗った。窓はなく、風が車内を走り抜ける。隣になったオーストラリアの鉄道マンは、タイ全土の列車に乗っているとのことだった。
タイ人の観光客も続々と乗り込んできて超満員状態に。座席番号はあるが、とてもピッチが狭く、子供サイズ。あまりにも混んでいたので途中下車。
途中下車した駅で、ギリギリを走る泰麺鉄道を撮影。日本軍は戦時中、過酷な労働を強いて、鉄道を敷設させた。間近で見ると、その仕事の困難ぶりがうかがえた。
カンチャナブリからバンコクに帰るバスが故障。数時間足止め。ものすごい暑い日で車掌は上半身裸で修理していた。タイ人はこういう時、まったく怒らない。まあ仕方ないさ、といった具合に微笑みながら待っていた。
バンコクのムスリム人が多く住むエリアで出会った少年。サウジアラビア産の水煙草を楽しんでいた。「お酒よりも水煙草はずっといいよ。神学校は途中でやめてしまった。将来はサッカー選手になりたい」
バンコクには無数の水路がある。友人と小さなボートをチャーターし、行く当てもなく流した。川沿いの家々は意外に大きく、豊かな生活に見えた。マイボートをみんな持っているし。
人で溢れる王宮よりもオススメしたい「ワット・スタット」。あまり知られていないが、本殿の奥にブッダを取り囲むように、無数の僧侶の彫像が鎮座している。部屋全体に描かれた壁画もすばらしいの一言。
チャオプラヤ川からの眺め。近代的なビルがバンバン建築されている。チャレンジングなデザインのビルも多かった。
サイアム・スクエアのシンボル的存在「ステイトタワー」の最上階にあるBAR。ココは世界一高い場所にあるBARとのことで、高い囲いもなく、バンコク市内を360度眺められる。飲み物の値段も下界の5倍以上!