写真家・宮脇慎太郎さんが紡ぐ
"せとうち"の物語

Info | 2014.04.25

香川県高松市を拠点に活動をつづける写真家・宮脇慎太郎さん。
十代の頃から、旅をしながらその土地の独特な風景を切り取ることに
没頭してきた。その後、東京での生活を経て、宮脇さんが生まれ育った
瀬戸内の美しさにますます惹かれるようになっていったという。
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写真と文による連載がスタートした今号の
『せとうち暮らし』(ROOTS BOOKS発行)では、
与島や櫃石島、瀬居島などをめぐった。
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瀬戸内海に暮らす楽しみを、歴史や文化などの幅広い視点から紹介している。
リニューアル創刊を迎えた第12号は、奥深い瀬戸内の情報が満載だ。

優しい色合いのページをめくっていると、数ページにわたり広がる
宮脇さんのモノクロの写真に、記憶をえぐられるような気がした。
そしてすぐに、それは美しく儚い風景だからだと気づく。
いずれ消えゆくであろう美しい土地の姿は、子どもの時分に見た、
また、祖父母から伝え聞いた風景を彷彿とさせるためかもしれない。
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実は「瀬戸内海」という呼び方が生まれたのは、100年ほど前のこと。
この数十年で島々には大橋がつくられ鉄道が走り、
様々な変化をもたらした。その姿をじっと見守ってきた島の人びと。
と同時に、昔から残る土地や建物によって
住民たちの記憶もまた守られているのだろう。
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風景は変わっても、変わらないものが必ずある。
それを私たちなりの目線で探し、伝えていくことの大切さを
宮脇さんの写真から強く感じた。

地元を愛する宮脇さんの活動は、写真だけにとどまらない。
2012年、高松市内に仲間とブックカフェ・ソローを立ち上げた。
本に囲まれ木の温もり感あふれるカフェでは、
音楽イベントなども開かれ、地元の人びとが集まってくる。
お年寄りから子どもへと、瀬戸内の物語を紡ぐ架け橋となっているのだ。

宮脇さんのブログでは、日々撮りためた写真と文が響く。
瀬戸内のリアルな日々の移り変わりを見つめていたい。

お詫びと訂正